第1回マンスフェルト賞授賞式を開催しました

【第1回マンスフェルト賞受賞者】
最優秀賞 浦田和美(熊本大学病院皮膚科)
優秀賞  深瀬 均(熊本大学病院消化器内科)
優秀賞  藤井綾香(熊本大学大学院医学教育部分子脳科学講座・熊本大学病院初期研修医)

 
 
第1回マンスフェルト賞の授賞式が令和6年2月22日 肥後医育ミュージアム内で挙行されました。マンスフェルト先生はオランダ軍医であり、明治4年( 1871 年)から 3 年間、熊本大学医学部の前身である古城医学所および病院で基礎医学と臨床医学を教えました。熊本の地での西洋医学の教育の始まりでした。この間、北里柴三郎のほか、東京帝国大学日本産婦人科学教授の浜田玄達、東京帝国大学医科大学初代衛生学教授の緒方正規などを育てました。
 
マンスフェルト先生は大変優れた教師であり、このような偉人が熊本大学の前身である古城医学書で教えたということは、我々熊本で医学を学ぶ者にとっては大変誇らしいものであり、後世にぜひ伝えたい歴史でもあります。そこで、熊杏会では熊本大学病院と共同し、マンスフェルト先生の名を冠した賞を創設しました。
 
熊本大学病院が定めた本賞の募集要項には「マンスフェルトの教育理念にのっとり、優れた研究業績をあげた若手医師を顕彰する」とあります。募集に際しては、候補者は熊本大学所属であって医師免許又は歯科医師免許取得 5 年以内の者とされています。熊本大学病院群卒後臨床研修プログラム及び熊本大学病院専門研修プログラムに所属する者を含むこととなり、大学病院と関連病院での研修医、専門研修医が対象となりました。
 
厳正な審査の結果、第1回最優秀賞に皮膚科専攻医の浦田和美先生が、優秀賞には消化器内科専攻医の深瀬均先生と総合臨床研修センターの藤井綾香先生が選ばれました。授賞式では馬場病院長から賞状と副賞が授与され、受賞者からはスピーチがありました。医学部に進んだときに抱いた決意や、研究と臨床への双方を極めたいとする強い思い、あるいは学生時代からここまで学んできた道などについて、感銘深いお話がありました。どれを取りましても受賞者の優れた人柄、資質を伺わせる素晴らしいスピーチでした。このような素晴らしい受賞者を選考していただき、心から深く感謝申し上げる次第です。
 
今回の授賞式に至るまでには馬場秀夫病院長、候補者を推薦していただいた診療科などの指導者の皆様、選考に当たられた委員の皆様には大変お世話になりました。また大学病院事務の皆様にも深く感謝申し上げます。
 
このように、多くの皆様方のご尽力により第1回マンスフェルト賞授賞式が盛大に開催されましたことを熊杏会会員の皆様とともにおおいに喜びたいと思います。
 
令和6年2月22日
熊杏会会長 遠藤文夫