令和6年10月19日(土)に「北里柴三郎記念破傷風研究セミナー」を熊本大学本荘北地区奥窪記念ホールにて開催しました。
本セミナーは、熊本保健科学大学と共同で企画したものです。
講師には、熊本保健科学大学高橋元秀特命教授と志多田千恵特命助教にお願いしました。
・高橋元秀先生は、北里柴三郎博士が、破傷風が嫌気性であることに着目して培養に成功してから、ボツリヌス菌等他の菌の研究が進んだこと、日本人の抗体保有率が50代~60代以降極端に低いことから、先進国の中で、日本は患者発生率が高いこと(ほとんど高齢者)、対策にはワクチン接種が有効であることなどをご講演いただきました。
・志多田千恵先生は、破傷風に罹ったらどのような症状が出るのか等、破傷風の特徴から始まり、熊本県内の土壌から破傷風菌を抽出して、遺伝子解析を行った結果、毒素を出さない菌や薬の耐性を持った菌があったこと等をご講演いただき、破傷風は、まだまだ分からないことが多いこと、 熊本保健科学大学で、検査キットを開発していること等をご講演いただきました。
・参加者は、44名で、熊本保健科学大学、化血研、KMバイオロジクスからも多数ご参加いただきました。
・お二人の講演終了後に活発な質疑応答が行われました。
Q:子供の頃に接種したワクチンの効果が年とともに減少していくのはなぜか。
Q:大人にワクチンを接種したら効果が出るのか。
Q:破傷風菌などのウイルスは、なぜ自分を攻撃しないのか。などの質問がありました。
・会が終了しても高橋先生と志多田先生に質問される方が多く、お話がはずんでいました。
遠藤文夫熊杏会会長挨拶
木下統晴熊本保健科学大学理事長挨拶
高橋元秀先生
講演の様子
志多田千恵先生
質疑応答